1か月半前くらいから、ずっと体調が悪く気分がすぐれない。首の後ろがひどくこって重く痛み、歩くと体がフワフワして不安定な状態となり怖い。脳の病気ではないかと心配になり、脳神経外科を受診してCT検査を受けたが、異常は見つからなかった。以前別の症状で鍼灸の施術を受けたことがあり、今回も鍼灸で何とかならないかと考えた。
藤沢市の「高齢者いきいき交流助成券」の治療院名簿で当治療室を見つけて来室。
首を動かすことで症状が強くなることはなく、常にこり感と痛みを感じている。触診すると、後頚部の筋緊張が左右とも非常に強く、背部にも同様の緊張が見つかった。 まず、頚肩部全体の緊張を緩和するため、頭のツボに鍼をした。次に、後頚部の筋緊張は背部の緊張と関連していると考えて、背部に関連する腕のツボに鍼をした。この鍼で後頚部・背部とも筋緊張が半分以下となった。状態を確認したところ、頚椎の下部に違和感が残るということだったので、頭のツボに鍼を1本追加してこの日の施術を終えた。直後の症状は、来室時の半分程度。 2診目(7日後)も同様の施術を行った。翌日、「首がずいぶん軽くなり、フワフワ感もなくなり体が楽になった」と報告を受けたので、施術を終了とした。
百会、外関
首の筋肉が強く緊張している場合は、その部分に強い刺激を与えるようなマッサージや鍼をすると、かえって症状を悪化させてしまうことがあるので、注意が必要である。首のこりは首そのものには原因がないことも珍しくない。症状が強くなる動作や、関連が疑われる部位の状態などを注意深く診察して、適確にツボを選択することが大切である。
同じ病名や症状であっても効果には個人差があります。また、このページの症例は当治療室の経験であり、鍼灸の一般的な効果を意味するものではありません。
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