【症状】31週で逆子と診断された。2週間後、再度検査したところ逆子は治っておらず、産婦人科医から「2週間後に治っていなければ帝王切開になります」と言われた。医師は勧めなかったが、何とかしたくて自分で調べて少し逆子体操をやってみたが、効果がなかった。どうしても帝王切開はしたくないと考えていたので、慌てて対策をインターネットで調べたところ、鍼灸が良さそうだと感じ、当治療室に来院した。
初診時が33週と1日だったため、短期集中で施術することにした。腰痛がひどく、首・肩にも強いコリがあり、腹部もあまり弾力がなく硬さが目立った。腰の痛みは腹部を硬くする原因にもなるので、まずは腰痛の緩和に主眼を置き施術を開始した。 〈1~3診目〉 腰痛が少なくなるにつれ、腹部にふわふわとした柔らかさが出てくる。頭部と思われる部分の位置は変わらず、臍の左上に触診することが出来た。 〈4診目〉 腰痛があまり気にならなくなったせいか、首から肩のコリが耐え難いとのこと。頚肩部のコリを軽減するために手と足にあるツボに鍼をした。 〈5診目〉 34週と3日 足首のツボに鍼をしている時に、これまでにない強い胎動がおこった。 〈6診目〉 これまでは膀胱のあたりを蹴られる感じがしていたが、今はお腹の右横から上の方を蹴られているようだ、とのこと。触診すると、頭位に戻っているように感じたが、念のためこれまでと同じ方針で施術した。 翌日(35週ちょうど)、「検診に行ったら、逆子が治ってました!」と電話で報告を受けた。〈5診目〉で頭位に戻っていた可能性がある。
三陰交、曲泉、腰海
初診が33週と1日で、あまり時間的余裕がなかったが、頑張ってほぼ一日おきに通院していただいたことが良い結果に結びついた大きな要因の一つだと思う。(通常当治療室での逆子治療は、28~35週まで受け付けている。28週以降、鍼灸を受けるのは出来るだけ早いほうが良い。)また、腰痛と首・肩こりの治療を積極的に行い、腹部の緊張を軽減することが出来たことも良い結果につながったと考えられる。
同じ病名や症状であっても効果には個人差があります。また、このページの症例は当治療室の経験であり、鍼灸の一般的な効果を意味するものではありません。
Copyright © Copyright © 治療室そら All Rights Reserved.