【症状】 4ヶ月前から右肩を動かすと肩の後ろのほうに痛みを感じるようになった。徐々に腕が上がらなくなり、それとともに日中じっとしている時や夜寝ている時も痛みが出てきて非常につらくなってきた。夜痛むのが嫌なので、就寝前に肩に湿布を張っているがあまり効果がない。2年前にも五十肩になり、病院を3つまわったが有効な治療がなかったので今回は病院を受診していない。整体にも行ってみたが、直後は少し楽になるが1日か2日で元に戻ってしまうので3回で通うのをやめた。インターネットで当治療室を見つけ来院。
【既往歴】 五十肩(2年前)
《一診目》 右肩の動きを確認したところ、腕を前方に上げた時と横から上げた時に痛みが生じた。特に前方に上げた時の痛みが強いので、関連する腰のツボを調べたところ強い反応が出ていた。そのツボに鍼をしたところすぐに痛みなく腕を上げることが出来るようになった。その後反応が出ていた背中のツボに鍼を追加し、安静時痛が大幅に減ったので治療を終了した。 《二診目》 10日後に再診。右肩関節の可動域は前回来院時より良くなっているが、鈍痛が続いている。少し軽くなっているが前回治療した動作時痛が残っており、今回は肘を90度に曲げた状態で腕を外に開こうとすると痛みで動かすことが出来ないのが気になっている。前回の治療内容を踏襲しつつ、触診で反応のあった背中のツボを追加した。外旋(肩関節を外側に回す動作)の痛みが減り、可動域が改善して鈍痛も気にならなくなったので今回で治療を一旦終了とした。 *症状が再発したらすぐに再受診していただくことにして、現在経過観察中。
志室R T7(1)R
五十肩は肩関節だけに痛みの原因があると思われがちだが、胸椎の動きとも深い関連がある。痛みの出る方の動きを慎重に観察し、その動作と関係がある胸椎の近くを触診すると反応が出ている確率が非常に高い。今回は胸椎付近と腰部のツボを組み合わせることで、比較的早期に関節可動域の改善を見ることが出来た。
同じ病名や症状であっても効果には個人差があります。また、このページの症例は当治療室の経験であり、鍼灸の一般的な効果を意味するものではありません。
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