左肩関節の動きを確認すると、外転と結髪動作で痛みが強くなることが分かった。肩の動きと関連する脊柱を調べると、胸椎のツボに強い緊張が見つかった。そのツボに鍼をすると、すぐに関節可動域が改善し、痛みも半減した。さらに腰殿部のツボに鍼を1本追加して、過剰刺激にならないよう初回はここで施術を終えた。2診目は、初診時の処方に外転の調整を加えた。3診目も同様の施術を行い、症状が初診時10から3診目終了時1～2程度となったので、施術を終了した。

肩の痛みであったが、原因は肩の関節ではなく、脊柱の動きが悪くなっているところにあった。長期間なかなか良くならなかった肩の痛みも、原因を正確に突き止めることが出来れば、短期間の鍼灸施術で改善する可能性がある。